martes, 25 de noviembre de 2014

MIZUKI MISUMI [14.124] Poeta de Japón


MIZUKI MISUMI

de 夜の分布図
Mizuki Misumi (Kagoshima, Japón 1981) empezó a escribir poesía a los doce años. En 2004 la señaló el premio de la prestigiosa revista Gendai Shi Techô (Cuaderno de poesía moderna). Su primer libro, オウバアキル (Overkill , 2004), recibió el premio Chuya Nakahara; el siguiente, カナシヤル (Tristemente). De ese año es también 幸せのカタチ (La forma de la felicidad, 2006), el Premio Rekiteki para Nuevos Valores y el Premio de Literatura del Sur de Japón. A los otros títulos de su bibliografía hay que sumar dos álbumes musicales. Practica también, con buen éxito, muchas otras formas de poesía: improvisaciones, performances, poemas colectivos, videos, fotografía…

Página web: http://misumimizuki.com/






SILENCIO

Los que no conocen la guerra
se preparan para luchar.
Yo nada más
horneo pan.
Horneo pan
para vivir.

Lo meto en una bolsa
con manzanas pulidas
y mermelada fina.
Aún falta mucho para que amanezca.

Los que no conocen la guerra
se preparan para luchar.
Yo horneo pan para vivir

Quién desapareció
no fui yo sino él.
Y luego, la memoria.

Traducido por Aurelio Asiain





Conmigo como base

Conmigo como base.
Muchas mujeres pasan.
Alguna se detiene.
Mis contornos se tuercen
y yo me descompongo.
Qué claro el cielo.
No he visto otro tan azul.
Se evaporan las lágrimas,
se convierten en nubes,
en lluvia ácida que nos disuelve.
De principio a fin
no hago otra cosa
que decaer,
disolverme,
pudrirme,
volverme tu composta.
Conmigo como base,
tú creces.
Tiendo las manos débilmente al sol.
Mi brazos se deshacen.

Traducido por Aurelio Asiain




El fin

En mi jardín
mi madre está enterrada.
Apenas si se ven las puntas secas de sus dedos.

Al fin tengo invitados
y la tarde
qué espléndida se ha puesto.

“Nunca se acaban nuestros hasta aquí.”

Apenas si se ven las puntas secas de sus dedos.

Igual que mi jardín,
¿no es hermosa mi madre
igual que mi jardín?

Parecía nuestro jardín. ~

Versión de Aurelio Asiain.





三角みづ紀

「定点観測」

夏至も過ぎたけれど
真昼に灼けた地面に
空から打ち水が降り
ようやく、夜となる
そうして、朝を待つ

はげしく   ゆるやかに
瞬間に立つ   ひとびと
生きることに慣れないまま
かさなる月日が去っていく
束の間に   かがやいて

いつか果てるとして
今年も きみと並び
花火を見上げている
きみに うつりこむ
花火を見上げている

(初出 2014.07.14 読売新聞)





Complicity/加担する

Waiting for the plane
From Amsterdam
Six hours to go
Just when I'm leaving
The weather clears
The moon bear                                 You mustn't kill it
In words that don't reach me
The warning comes
The moon bear                                 You mustn't kill it

Ranting that
Time is too short
Suddenly six hours
Is given me
And I fall silent
The moon bear                                 You mustn't kill it
No it's not good to kill
So what would be
All right to kill?

In this small airport
People waiting and
People arriving
Maintain the same pace
Clouds too have gathered
But the fading glare
Scares me
And I go on
Pretending to be blind
I
Killed the moon bear






「春の嵐」

昨日、うまれたばかりの
あなたが、今日
また、うまれている。

白い壁にかこまれて
けわしい顔で
うれしそうに
わたしは関与しないまま
あなたが、毎日
うまれている。
わたしは関与せずに
あなたは、明日
また、うまれている。
わたしは関与しないまま
寒空のつめたい傷の上を
西日をうけながら
歩いた。
お祝いの砂糖菓子を
買いにゆく
とびきり甘いもの

もどったらあなたは
輪になって丸まっている
やわらかな西日に
つつまれたまま
次にうまれるために
まちながら
うれしそうに
けわしい顔で
わたしは関与しないまま

(第5詩集『隣人のいない部屋』より 2013年思潮社)





「こわいはなし」

時間はおなじ速度ではすすまないから
おそろしくはやい朝も
おそろしくながい夜もある

孵化する前の卵を燃した
異臭のなか
夏のひかり
もどれないほど
わたしたちに目的はなく
老いたらちいさくなっていく

あたらしい
わたしはきれいか
あなたはきれいだ
おなじ速度ではすすまないから
翌朝も冷蔵庫のなかはつめたい

(電子詩集『夜の分布図』より 2013年マイナビ)




「フレットレス」

夏の庭で
植物がたのしそうにはしているが
それは形容にすぎない

へだたりなく
ことばをあやつれたとしても
君をおこらせてしまうときもある

夏の庭で
やわらかくひざしに
やかれて

きょうはあついですね、なんて
植物に水をやる

へだたりなく
ことばをあやつれるはずなのに
おこってしまった君が
ねむったふりをする

水がかわかぬうちに
朝食の支度をして
ふっとうするまでの流れで

またあたらしいことばをかんがえている
詩ではないことばをかんがえている

(第4詩集『はこいり』より 2010年思潮社)




「fix point」

don't you close more?
it does not get dry.
don't you close more?
you can lose it,
and you can start it.

don't you close more?
you still feeling sad,
and go to the end,
and you close more.
and you can’t start it.
continues shaking.

this awe.
this latitude and longitude.
this maintains.

For Kazuhiro Ishigami exhibition / Botanicow
(Translation by Mizuki Misumi)





「定点」

もっと閉じないか
乾かぬよう
もっと閉じはしないか
それから
あたらしくはじまってしまうか

閉じないか
かなしんだまま
おしまいまで
閉じないか
はじまらぬよう
揺るがして

その畏怖へ
緯度と軽度と
保ったまま

(2013.1.26 石上和弘彫刻展/ボタニカウに寄せて、2)





「終焉#2」

わたしを
定義しろ

武装したまま短冊を書く
うつくしい夕方から
うつくしい夜明けにかけて
うつくしいひとの喉をまさぐる
武装したままである
ガスマスクごしにみる世界である
うつくしい裂け目である

ねがいごとが追ってくる
「おかあさんにあいたいです」
「おとうさんがなきませんように」
「うまく、こわれますように」
いっせいにはしりだす際に
わらいながら書くわたしが
「順風満帆」

すべてがいつかは
うまく、こわれますように
ふるえるゆびさきが柔らかく書いた

わたしを定義してください


初出:2009.8.22 朝日新聞





「幸福論」

わたしをみている得体のしれない歪な模様は、あれはなに、無口の部屋と寝息はいつだって寒々しい色を主張しています

わたしだっておさないころ
ことばを紡ぐこともせず
必死で
温度を求めて
それは
羊水から脱出した後悔にも
ひとしく

いまだに必死ではありますが
あいしてるあいしていないなどとののしっては
冷蔵庫に住む
みすぼらしいおんな

憐れむことだけを生業にしてきました
白々しいいたみがすきでした
すべての憂鬱はわたしから生じわたしへ消え
わたしはどこかで
期待していたのでしょう

わたしをみている得体のしれない歪な模様は、おそらく「しあわせ」とかいうもので、いつしか身を委ねる恐怖にとりつかれてアイスクリームばかりを食べています

夫のことだけを感動の対象にして
それいがいを排除してしまい
盲目故、ことばを実感し
なにが楽しくて紡いでいるのか、
問うことさえやめにして
ただ、
あたたかい腕はなにより大切なのだろうとおもう

二歳にもならない娘が
あらゆるものを可愛いと述べ
その理解に足らない表情で
放置されていたシリカゲルを
「可愛い」
と、にぎりしめていた
あの、
えがおにとどかない、

たとえばそれを(こうふく)とよぶのであれば
呟いて

そうやって今日も
夫にいだかれながら
捨てあぐねた
乾燥剤のことだけを考えている


既出:2008年5月31日発行「錯覚しなければ」





「お早う人類」

(お はよ   う じんるい )

少女のてのひら
にはたくさんの
絶望が刻みつけられて
いて
おもいのほか
あたたかな熱を持ってはいるのだが

少女の収集癖がゆるせないのであった

「わたしはうまれたときからおかあさんをあつめています」

         「…痛いのがこぼれちゃった」

概して少女というものは
まだ野生をかくしている
もので
その
相容れないあな
経血を
ながしこむ(おはよう)

トローチ、すき?
トローチ、重要じゃない
トローチ、すきなんだ
トローチ、要る?
トローチ、いらないや

トローチ、いらないや
じゃあトローチ要らないあなたこそが要りません

ざんこくすぎてたいくつした
少女たちのあくびが
あつまっては
いつかひろがる海になり
後悔するためだけに
彼女たちは扉をひらくのだった



おはようじんるい
きょうはわたしのたんじょうび


既出:2008年5月11日発行「少女症」(完売)





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